幼稚園・保育園の写真販売でよくあるトラブルとは?
幼稚園や保育園に通い始めると、行事のたびに写真販売の案内がきます。かけがえのないわが子の成長が見られる写真はぜひ思い出として取っておきたいですね。しかし、わが子を大切に思うがゆえにトラブルが起きてしまうこともあるのです。今回は、幼稚園や保育園の写真販売でよくあるトラブルについて紹介します。
写真販売でよくあるトラブル
写真販売では思いもしないトラブルが起こることがあります。写真販売の流れは、プリントされた写真が壁一面に貼り出され、注文袋に番号を書いて現金を入れて渡し、プリントされた写真が返ってくる、というものです。
園側、保護者側、撮影者側の三者が関係してくるそれぞれのトラブルを見てみましょう。
注文に関するトラブル
園や撮影者側では貼り出すための膨大な手間や注文袋の準備が必要となるうえ、集計も大変です。保護者にとっては送迎の限られた時間で密になりながら大量の写真を見て、「わが子がいる、いない、どっちがいいか…」と確認しなければなりません。
急いでいるとお互い番号を間違えたり、確認不足のまま慌てて注文したりしてしまうことがあります。そのため、わが子が写っていない、見覚えのない写真が手元にくるトラブルがあります。残念ながら、番号間違いによる写真は返品交換できないことが多いのが現状です。
注文期間に関するトラブル
写真販売には、注文期間に締め切りが設けられています。長くて1週間ほどというところが多いですが、仕事が忙しくてお迎えがギリギリの日が続いたり、写真を選んでいる間に子どもがぐずって見られなかったり、あるいは風邪をひいて休んでいた間に締め切られていたりすることがあります。
「注文したかったのにできなかった!」というのは写真販売でもっとも多いトラブルのひとつです。
支払いに関するトラブル
計算違いでお金が足りなかった、多かった、あるいは現金を渡したはずなのに受付されていなかったというトラブルがあります。また現金でのやり取りになると、おつりのないように準備しなければなりません。
10円単位で用意しなくてはならず、たまたま小銭が足りなくてわざわざコンビニで崩さなくてはいけなくなることもあります。キャッシュレス化が進むなかで、ふだん現金をあまり持ち歩かない方も増えているためちょっとした手間もかかります。
撮影内容に関するトラブル
保護者から「うちの子が写っていない」というクレームが園や撮影者に入ることがあります。カメラマンもめいっぱい撮っているのでしょうが、人数や時間が限られているために、同時に行われている行事は片方しか撮れなかったり、天候不良などで順延となり対応できなかったりすることもあります。
逆に、お泊り保育のお風呂シーンなど保護者としては撮ってほしくない場面もあります。撮影内容については園と撮影者で充分に打ち合わせをしてほしいものですが、良識の範囲内で保護者から意見することも場合によっては必要かも知れません。
写真販売で保護者がよくやる失敗
「わが子が写っていると、少々写りが悪くても全部欲しくなってしまう…」「さっき見た写真よりこっちの写真にしたいけれど、また膨大な写真列を戻って番号を確認して修正するのが面倒…」「送迎時間に保護者が集中して、吟味する時間がない…」こうした理由から、写真の注文枚数がついつい多くなってしまう方もいいますよね。
「買いすぎ」の失敗です。販売期間が限られているために「いま注文しないと二度と買えない」という特別感も手伝って、いつの間にか5,000円を超えてしまうこともあります。
しかも園によっては写真に加えてDVD販売もしていることがあるため、写真とDVDを合わせると1万円を超えてしまうこともあります。入園式や卒園式に加えて運動会、発表会、日々の保育生活など毎年更新されていく行事を加えると費用がかなりかさんでしまいます。
もちろん思い出も大切ではありますが、将来的な子どもの学費や住居ローンの資金も大切です。子どもの長い人生をサポートするためにも、費用をかける優先順位を考える必要があります。
販売写真の購入には予算を決めて、計画的に購入するようにしましょう。整理するアルバムを決めて、枚数を制限するのもひとつの方法です。
幼稚園・保育園の写真販売システムの仕組み
幼稚園や保育園で写真販売が行われるためには、まず園が契約を結ぶ写真販売会社を探します。写真販売会社は、園と年間スケジュールを確認しながら行事内容や写真販売について打ち合わせをします。
契約が決まれば、行事の際には自社の社員や委託契約を結んだカメラマンを派遣して撮影し、必要に応じて写りや配置を加工して販売できる状態にします。
掲示販売の場合は写真の印刷や園内への掲示と集金が行われ、オンライン販売の場合はアクセス先のQRコードやログインパスワードの案内が配布され、オンラインで決済が完了します。
オンライン写真販売システムでは保護者が自由な時間に写真を選べるうえ、決済や写真の配送も園を通さずに済みます。保護者にとっても園にとっても負担が少ないため、最近はオンラインシステムを導入する園が増えてきています。
まとめ
今回は、幼稚園や保育園の写真販売でよくあるトラブルについてご紹介しました。わが子のかけがえのない思い出を残したいという思いはあっても、写真販売にはいろいろなトラブルが起こることがあり、思い通りにはいかないこともあります。ただ、思い出は写真ばかりではありません。行事を通して成長した経験が何よりも子どもの心に残り、自信をつけ、その姿が保護者の胸を打つものです。園、保護者、撮影者が協力して思い出の残し方を工夫し、また成長を見守る関係になっていきましょう。